図情メディア研究科パンフレット2015
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教育研究分野36教育研究分野佐藤・関グループ人と情報をつなぐ情報アクセス技術の研究コンテンツ工学領域の開拓 ウェブやブログ、ツイッターなど新しいメディアの登場は、情報共有のパラダイムを大きく変容させています。私たちの研究室では、日常生活の様々な局面で生成される知識や情報をマイクロコンテンツ として捉え、コンテンツ間のネットワーク(関係性)を編纂、流通・利用する情報共有プロセスの核となる情報アクセス技術と、人とコンテンツの相互作用(インタラクション)の高度化に取り組んでいます。 ソーシャル・インタラクション ソーシャルメディアに現れる人と人とのインタラクションを促進するための研究を進めています。具体的には,SNS全般におけるコミュニケーション支援を目的とした顔文字の推薦、イラスト共有SNSにおけるイラストレータ検索の実現による人材発掘支援、読書感想の共有を目的とした新たなサービスの提案など、ソーシャル・メディアの特徴に着目した多様な研究に取り組んでいます。知識コンバージェンス 生活者が自ら発信する多様な情報から私たちの生活に役立つ知識の抽出法、抽出した知識を収斂・収束して新たな知識とする知識コンバージェンス法を研究しています。 膨大なツイートをトピックモデル(LDA)を用いてクラスタリングした後に、食事や交通などの生活の局面にマッピングする2段階分類法を考案し、生活局面に応じた情報提示をするボットシステムを開発しています。また、質問回答サイトに蓄積された質問記事を対象に、時系列トピックモデルを用いて、話題の抽出と話題の経時的な変化を検出し、季節性のある情報要求に対するクエリ拡張を高次化する新たなウェブ検索手法も提案しています。ソーシャルキャピタル 生活の中で生成・共有されるブログや質問回答サイトなどは、膨大な数の参加者で形成されています。コミュニティに参加する個人の役割や貢献度を、HitsやPageRank等のアルゴリズムを駆使して解明する、ソーシャルキャピタルの形成過程を明らかにする研究をしています。質問回答サイトで率先して回答する参加者の比率は時間経過と共に一定値に収束することや、回答者の連鎖から求めたスコア(QARank値)でコミュニティを性格付ける方法など、コミュニティの発展過程の解明、賑わい感や活性度を向上する方法など、コミュニティの健全な成長につながる成果が出ています。コミュニケーション理解 実社会での言語の使われ方を意識し、コミュニケーションの支援や、情報の分析・発見といった応用につなげることを目標として、研究を進めています。具体的には,人のプロフィールを推定し人をつなぐ研究や、実用的なレシピの判別、対話システムへの応用を目的としたコミュニティQA意見分析コーパスの作成、マイクロブログからのコミュニケーション表現の抽出 に取り組んでいます。コンテンツ工学生成流通編纂利用生活密着コンテンツUser Generated Contentsコミュニティhttp://ce.slis.tsukuba.ac.jphttp://cu.slis.tsukuba.ac.jp

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