図情メディア研究科パンフレット2015
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スクロール表示特有の読み方を眼球運動から探る 携帯型端末や電子書籍の普及に伴い、スクロール表示の利用機会は急激に増えています。でも、紙媒体とスクロール表示の読み方や基本的な認知特性の違いは、まだ良く調べられていません。本研究室ではスクロール表示を読んでいるときの眼の動きを調べ、そこからスクロール表示の読み特性を解明しています。目的に応じてどのような表示の仕方が良いかを提案することを目指しています。アイコンの見た目とその意味の連合関係の記憶を探る アイコンやサインは見た目が意味を持ち、取るべき行動を指示しています。良いサインは、見ただけでどう行動すれば良いかがわかります。サインの視覚特徴のうち、最も行動につながり易い特徴は何なのか、見た目と意味がどのように学習され一般化されていくのか、また視覚的特徴を組み合わせることの効果などを調べています。GUIのわかり易さの向上や情報の重畳に役立つことが期待されます。教育研究分野42教育研究分野森田研究室心理実験から認知の仕組みを探り、情報機器のデザインに生かす 情報機器を扱う人間の認知特性を調べています。心理実験の経験がなく、本格的に心理学の勉強をしたこともない、でも人間のことに興味があるという学生が、心理実験のやり方を一から学んで、学会発表や論文執筆まで行っています。 単に心理現象を計測するだけでなく、その現象がどんな仕組みで起きるのか、私たちの脳の情報処理をどう反映しているかを考えていく奥深い研究分野です。??楽曲の主題・変奏関係の構造解析 変奏曲の主題と変奏との間には密接で精緻な関係があります。その対応関係は複雑で、人間の聴き手にもわかりやすいもの、気づきにくいものがあります。それをコンピュータによる構造解析で抽出しようという研究を行っています。これは音楽研究一般や、高度な音楽情報検索などへの応用が期待できます。 歌声・歌唱の分析 最近は歌声・歌唱研究への関心が高く、vocaloid などのシステムで実用化されています。その一環・先駆として、音声による打楽器パターン入力(左図)や、歌唱のうまさの評価の基礎研究及び評価システムの作成(右図)などの研究を始めとして、歌唱や歌詞に関わる研究テーマに取り組んでいます。平賀研究室コンピュータと音楽 ~音楽分析・音楽聴取過程の研究~ コンピュータを始めとするディジタル技術は、いまや音楽作品の創作や音楽情報の提供などに不可欠の存在です。それと並行して、音楽の様々な側面を分析したり、人間の音楽聴取過程を解明していくことも重要で魅力的な課題です。本研究室ではそのような音楽分析・音楽認知に関わる研究に取り込んでいます。

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