図情メディア研究科パンフレット2015
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47研究科の活動「知の伝達基盤」研究部門 本部門では,知識情報の伝達について,社会やコミュニティとの関わりという観点から研究を行います。長い歴史をもつ図書館は、知識や情報を記録した媒体を収集し後世に伝えるという役割を果たしてきました。いわば、社会的記憶装置ということができます。知識や情報の流通・共有・活用・蓄積が新たな価値を生み出すという知識情報社会において、このような図書館の役割はますます重要になるものと考えられます。具体的には、コミュニティ主導型の高齢者サービス、高齢者による情報探索行動、介護予防を目的とする回想法プログラム、学習環境モデルの構築、利用者協働型の図書館サービスなどに関して研究を行います。「知の環境基盤」研究部門 本部門は、コミュニティの中、あるいはコミュニティの間での知識と情報を共有し、関連するコミュニティとの連携の下に進めています。ネットワーク情報化社会とアーカイブズや大量のデータに支えられるソーシャルネットワークに関する研究課題、図書館(Library)、博物館・美術館(Museum)・公文書館・資料館(Archives)等のMLAと総称される知の記録機関(Memory Institution)や、情報学領域の研究教育組織(Information School)との連携活動に取り組んでいます。具体的には、東日本大震災の被災資料や震災関連資料のレスキュー活動に基づく、被災自治体との連携によるコミュニティの記憶と記録を残すための研究活動、図書館情報専門職養成にかかるアーカイブ構築と情報発信、アジア太平洋地域のInformation Schoolとの連携のためのワークショップの開催等です。こうした活動を通じて国内外のコミュニティとの連携を進めるとともに、大学院生の活動への参加も進め、コミュニティを支える次世代の人材の育成にも寄与しています。

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