図書館情報メディア研究科パンフレット2016(日本語)
20/58

学生の声18博士前期課程修了瀬尾崇一郎博士前期課程修了橋本舞子学生の声何をやってるひと? 私は図書館情報メディア研究科の博士前期課程、情報学コースに所属しています。研究テーマとしてはセマンティック・ウェブに関する活用支援の一環として、Linked Open Dataと呼ばれるある種のデータベースを利用するためのアクセスポイントである「SPARQL Endpoint」を、Web上を自動巡回する検索エンジンのクローラを利用して収集し、ユーザが検索し発見できるようにする研究を行っています。以前は情報推薦システムの研究もしていました。割と学際的な授業履修のすすめ 図書館情報メディア研究科というのが学際領域である、といった文言は、既にどこかで聞かれているかもしれません。所属している人間の実感としては、研究科として見れば総合的に学際的であることは確かですが、個々の教員とその指導を受る学生の研究はそれぞれに専門的です。少なくとも、同期の研究の話を聞いて何をやっているのかそう簡単には分からない程度には。 なのでこの研究科で行う研究が必ずしも学際的とは限りませんが、そのために履修できる授業がバラエティに富んでいることは確かです。そのバラエティの豊かさから、各々の専門領域に関わる科目は一見して多くないようにも思われますが、しかしそこは学際領域、どこで何が役立つか分かりません。私の場合も研究テーマであるセマンティックウェブが割と学際的な領域なので、興味本位で取ってみた授業が色々な発想の元になったりしています。 皆さんも図書館情報メディア研究科に入学した暁には授業履修の計画をされるでしょうが、ここは一つ必要最小限の単位を狙うのではなく、興味とスケジュールと体力と、後は自分の専門のための時間が許す限りに、色々な授業を受けてみてはいかがでしょうか。だってほら、自分の専門の少し外にあるトピックについて専門家が責任持って一から教えてくれる機会なんて、そうそうないのですから。はじめに 私は、知識情報・図書館学類から本研究科に進学しました。大学4年の春頃、就職するか、進学するかで非常に悩みました。しかし、大学院説明会で先輩方が、「自分の学びたいこと、研究したいことに時間を使える2年間だった」、とおっしゃっているのを聞いて、学びたいという意欲があるのなら、進学して頑張ってみよう、と決意しました。研究について 卒業研究では、低学年と高学年向けの百科事典の文章を対象に、文構造の複雑さの特徴分析を行いました。大学院では、特徴分析を子供向けから一般向けの百科事典までに広げ、さらに書き手がどのような分構造の特徴に着目しているのか調査しました。ゼミについて 週に1回程度の個別ゼミと、年に数回行われる他の研究室との合同ゼミの2種ありました。個別ゼミでは、研究の進捗をレジュメにまとめ、指導教員に意見をいただき、それをもとに研究を進めました。合同ゼミでは、研究の進捗をプレゼンし、指導教員以外の先生方や、学生に質問や意見をいただいたり、他の学生の進捗発表を聞き、自分の意見を述べたりしました。他の学生の進捗発表は、研究のいい刺激になりました。授業について 授業数は、大学生の時に比べて減りましたが、その分自ら考えたり、議論したりする授業が多いです。本研究科のOBの方から、授業を受けるときは受け身にならず常に疑問を探しながら受けると良い、とアドバイスをいただき、常にそれを意識して授業を受けていました。おわりに 大学院での2年間は、多くの時間を研究に費やす時間が多くなりますが、テスト期間や就職活動等で忙しく、研究になかなか時間をかけられない時期もあります。研究をどのように進めるか、長期的な計画を立てることが大切です。 研究生活はつらいことも多いですが、充実した2年間を送ることができるはずです。ぜひ2年間、図書館情報メディア研究科で過ごしてみてください。

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 20

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です