平成21年度卒業研究指導テーマ

氏 名 武者小路 澄子
所 属 情報メディア社会分野
研究室 516号室
研究指導概要及び予定される研究テーマ
 「情報の伝達」や「知識の共有」の根幹には、情報の送り手と受け手、あるいは知識を共有するコミュニティのメンバーどうしが互いをどの程度、どのように分かり合っているか(そして分かり合えないか)といった“相互理解”の問題が存在します。さらに、どれだけ相手としての“他者”の立場に立てるのか、また、分かり合えないような他者とともかくもやりくりしていくのか、といった他者との“共感”や“共生”の問題や相手との関係性の問題が大きく関わっています。
 これらの問題を考える際には、言語化された情報や明示的な情報だけでなく、コミュニケーションのメカニズムや、当事者の経験、感覚的なこと、身体的なことをとらえなければ、問題を見極めることは出来ません。また、当該の現場の当事者同士の関係性、自己や他者がいかなるものかについての理解がなければ、これらの基盤について研究しえません。
 本研究室では、コミュニケーションの詳細を実際に分析し、そこで生じていることを明らかにしたり、そこからコミュニケーションの基盤にあるものを見据えるための省察を行います。また特に、コミュニケーションにおける自己と他者の関係性、非言語の働きや人間と他の生きものとの関係や対話(異種間コミュニケーション)に焦点を当てる研究等を行います。
 研究に当たっては、問題を整理した上でテーマを絞り、具体的な対象を選んで、実際に質的な観察・調査・分析に基づく知見を、ミクロ社会学的な立場からまとまめる形が中心ですが、それ以外のやり方で研究を進めたい場合は相談に応じます。

 本年度の卒業研究としては、次の四つのテーマを中心に進める予定です。
(1)異種間コミュニケーションに焦点を当てた研究
(2)非言語(ノンバーバル・)コミュニケーションや、感覚と知覚、身体性を含むパーソナル・コミュニケーション
(3)”自己”と“他者”との関係性の研究
(4)コミュニケーションそのものの本質や範囲、これまでのコミュニケーション論で着眼されていなかった側面に焦点を当てる研究
受け入れ条件
【必須とする条件】

 『質的調査法』を履修済み/履修中/履修申請していること。
 『コミュニケーション論』か『知識形成論』のいずれかを履修済み/履修中/履修申請していること。

【望ましい条件】

『質的調査法』を受講しており、自分で質的研究の適性について認識できている方が望ましい。(質的研究にはある程度の向き・不向きがあり、本研究室では多少なりとも必要となってくるので、履修済みでない方は自ら補う覚悟が必要です。少なくとも物事の様々な側面を発見し、それについて自分なりに分析したりその分析を深めたり、それを丁寧に書いたりすることが苦手な人は不向きと言えます)。

自らの問題意識があり、それをはっきりと表現できないまでも表現しようという意欲が高いこと。
また、コミュニケーションの詳細を丁寧かつ繊細に観察するための感受性と論理性を培う意欲があること。自分で発想し、考え、その考えを書いたり語ったりすることが好きであり、苦でないこと(技術的な優劣は問いません)と、
論理的に解釈したりそれを分かり易く書くためのトレーニングを積む意欲があること。
定員
  4 名
選考方法
 希望するテーマや研究方法をA4の用紙1〜2枚に記入の上、面談を申し込んでください。
 メールにてアポイントメントを取っていただければ、面談可能な時間を連絡します。申し込みがたてこんだ場合、面談の時間決めはメールの先着順に優先しますので、面談する意欲のある方は早めにお申し込みください。
 お持ちいただいたテーマについて、研究室で受け入れ可能かどうかを面談し、テーマや研究方法の不明な点や具体的になっていない点・本研究室で行うなら修正の必要な点などを話し合い、時には書き直していただくようお願いする形をとります。
 従って、「このテーマ・研究方法なら受け入れ可」とお互いの合意がとれるまで、複数回の面談が必要な場合も多いことを予めご了承ください。
    
◎ 「このテーマ・研究方法なら受け入れ可」と合意できた方から受け入れます。
◎ 定員以上の方が「受け入れ可」となった場合、(1)研究テーマと研究方法について具体的・現実的・明確であり従って実行可能性が高いかどうか、(2)書き直しをお願いした場合、柔軟かつ粘り強く書いてくれたか、(3)問題意識があるか・強いか、で受け入れる方を選考します。
その他


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