平成23年度 卒業研究指導方針 |
氏 名 | 中井 央 | |||
所 属 | 知識 | 知識情報システム主専攻 | 図情 | 情報メディアシステム分野 |
研究室 | 7D309 | |||
指導可能な研究領域 |
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近年計算機を使用した処理は多岐に渡っている。 計算機に何かをさせるためには、既存のプログラムを使う他、プログラムを開発することもある。 プログラムの開発には、既存のプログラミング言語を使用することが一般的であるが、細分化された独自の領域に対して、既存の言語では必ずしも十分とは言えない場合も多く、その場合、その領域の概念を既存言語で記述可能な表現へと変換する必要がある。 一方、近年、ドメイン特化言語 (Domain specific language, DSL) の考え方が現れ、対象とする領域に対して、その領域に特化した言語を設計、開発することが求められるようになってきている。 これには既存のコンパイラ開発技術が必要となるが、DSL の開発を担当するものがコンパイラ開発の十分な技術や知識を持っているという状況は多くはない。 このため、本研究室では、既存のプログラミング言語の性質やプログラミング言語の処理系 (コンパイラやインタプリタ) の基本的な構築技術をもとにして、プログラミング言語処理系の自動生成を研究対象としている。 ☆近年の中井研の主なテーマ・成果 * 機能拡張可能なコンパイラ生成系 構文解析器をオブジェクト指向に基づいて構成する方法を提案し、その方法のためには、生成系自身がその目的に対応できるように拡張可能である必要がある。この観点に基づいた生成系のあり方を検討し、実装した。 * 型推論機能を持つ意味解析器の生成系 関数型言語に見られる型推論機能を、仕様記述から自動生成することを目的として、生成系を試作した。 |
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研究指導の概要 | ||||
☆研究テーマについて 原則として指導教員がいくつかの選択肢を示し、学生はその中から選択するものとする。 学生からの申し出が卒業研究とふさわしいと思われる場合はそれを研究テーマとすることも可能である。 ☆研究指導の方法 3 年次生の間は基礎の勉強をするゼミを行なう。 このゼミは週に 1 回もしくは 2 回程度行なう。 4 年次生になると具体的に卒業研究テーマに沿って卒業研究を進めていくことになり、原則として週 1 回のゼミを行なう。発表会の前には、発表練習を多く行なう。 4 年次生の研究の進め方は、概ね次のようになる。 * 週 1 回のゼミでは、学生は、その週に行なった研究内容、次の週に行なう内容を報告する。教員はそれに対して、コメントをする。 * 週のその他の時間は、学生が原則として自由に研究活動を行なう。 具体的には、週 1 回のゼミで決めたその週に行なうことを行なう。 その際、質問等があればメール等で議論する。もちろん週 1 回のゼミ日とは別に相談は随時行なえる。 * 発表会については、概ね 3 週間前から準備をする。 必要に応じて、発表練習を何回も行なう。 |
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研究をすすめる上で望ましい条件 | ||||
* オブジェクト指向に基づいたプログラミングの経験があること。 * 複数種類のプログラミング言語でのプログラミング経験があること。 |
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受け入れの必須条件 | ||||
* 面談すること。 (面談の日時については、メールにて問い合わせし、教員と調整すること) * プログラミングが好きであること。 * 多種多様なプログラミング言語に興味を持てること。 * 英語文献を読むことを厭わないこと。 * 発表することが嫌いではないこと。 |
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選考方法 | ||||
希望者が定員数より多い場合、プログラミングの課題を出すことがある。 | ||||
その他 | ||||
面談の申し込み、その他質問は次のアドレスまでメールで送って下さい。 nakai at slis.tsukuba.ac.jp (at は適宜置き換えて下さい) |