Javaによる料理検索システムの作成

土田 加寿子

 WWW(World Wide Web)により、インターネットは大きな注目を集 め、爆発的に広まっている。各家庭においても、パソコン上などで インターネットを利用する人は急速に増加しており、ほとんどの家 庭につながる事も近い将来のこととなる可能性は大きい。ところで 、料理のメニューを考えるとき、使える材料や時間などを考慮した レシピを簡単に探し出す事が出来れば便利である。このような場合 、料理本の目次や索引から探し出す事が普通である。しかしこの方 法では、複数の条件に合ったレシピを見つける事は容易ではない。  これらの理由から、本研究はインターネット上で利用できる料理 検索システムの作成を目的とした。レシピを検索するシステムは従 来からいくつか存在するが、多くはパソコン上のソフトとしてであ る。インターネット上でのシステムの利点としては、インターネッ トに接続され、WWWを利用できる環境にあればマシンに依存しない 、必要なときにいつでも手軽に見る事が出来る、新しい情報をすぐ に入手する事が出来る、などが挙げられる。
 本システムは、2つのシステムから構成されている。その1つは 検索システムで、料理タイプ、調理時間、カロリー、料理名の50 音順、材料別の項目から検索キーとするアイテムを選択し、and/or 検索を用いる事により、適したレシピを検索するものである。利用 者が容易に検索できるよう、極力キーボード入力を減らし、ほとん どの操作をマウスでできるようにした。そして、インタラクティブ な操作を可能とするため、Java言語を用いて作成した。JavaはWWW 上でプログラムを動かすことにより、アニメーションや対話性をも たらすことが出来るという特徴から注目を集めている言語である。 2つ目のシステムとして、利用者が簡単に新しいレシピを追加でき るシステムも作成した。利用者は与えられた情報について検索する だけでなく、自分で覚えておきたい情報を入力し、後で検索するこ とができる。このことによって、検索システムの利用価値も高まる と思われる。こちらのシステムはC言語を用いて作成した。これは 、現バージョンのJavaではセキュリティの問題からファイルを読み 書きすることができなかったので、本来は検索システムの一部とし て組み込むべきものであったが、独立したシステムとして、作成せ ざるを得なかったという理由からである。
 本システムの問題点としては、入力されたデータの間違いや重複 をチェックする機能が付けられていないこと、検索項目(特に材料 別)が完全に網羅的ではないことなどが挙げられる。また、現時点 では検索システムとして利用するにはレシピ数が不十分であるので 、今後データを充実させる必要性がある。

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