バイラテラルフィルタ

Bilateral Filter

画像を平滑化するフィルタにガウシアンフィルタがある. ガウシアンフィルタでは周囲画素の重み付き平均を取り,近傍画素値との差を少なくすることで全体的に滑らかにしている. 重みはガウス分布に基づく以下の式を用いる.

eq1

重みを係数行列として対象画素を中心としてフィルタリングする.

eq1

ここで,w=w_spaceである. ガウシアンフィルタでは近傍画素の値がどのようなものでもガウス関数に基づき重みをつけるため, エッジ部分も滑らかになってしまう. そこで近傍画素値f(i+m,j+n)も重みに使うことを考える. つまり,色空間に関する正規分布

eq1

を定義し,w=w_space*w_colorとする. これがバイラテラルフィルタである. w_spaceは輝度値の差 f(i,j)-f(i+m,j+n)の絶対値が大きいほど0に近くなる (正規分布で中心から離れていく). そのため,エッジ部分では空間的な重みw_space が大きくてもwは小さくなり, エッジがぼけずに残したまま平滑化できる.