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外部講師による講演

企業の方や学会等でご活躍中の外部講師をお招きし,ホットな話題でご講演をいただきます.学生に限らずどなたでもご参加頂けますので,ご興味の方をお誘いいただいてご参加ください.飛び入り歓迎ですが,会場等の都合により,出来る限り事前に ご連絡いただけますと幸いです.


今後の予定



第6回「非線形の魅惑:カーネル法の最前線」

日時:
2008年10月16日 [木] 15:15 - 16:30 (1時間程度を予定しています)
会場:
筑波大学春日キャンパス 情報メディアユニオン3階共同研究会議室 I
講演者:
前田英作 氏
劾TT コミュニケーション科学基礎研究所 人間情報研究部長
電子情報通信学会 PRMU研究会 副委員長
講演概要:
カーネル法は,パターン識別の手法の一つであるサポートベクトルマシン(SVM)の普及とともに,線形モデルによる処理アルゴリズムを非線形モデルへ拡張するための汎用的手法としてよく知られるようになった.カーネル関数を介することによって,高次元空間の非線形処理が低次元空間の線形処理と同等に行うことができる.さらに,その後,構造化データに対するカーネル法なども提案され,カーネル法の裾野が広がり,機械学習,パターン認識だけでなく,コンピュータビジョン,自然言語処理,データマイニング,バイオインフォマティックスなどにおける基本技法の一つになりつつある.本講演では,カーネル法の基礎を概説するとともにさまざまな応用事例を紹介する.
備考:
知的コミュニティ基盤研究センター 研究談話会の一環として開催します。参加・聴講はオープンです.一般の方の聴講も歓迎しますのでお気軽にご来場ください。


第7回「これからのビジネスモデルと国際標準化 ― ソニーのフェリカを例にして」

日時:
2008年10月30日 (木) 15:15 - 16:30(予定)
会場:
筑波大学春日キャンパス 情報メディアユニオン3階共同研究会議室 I
講演者:
原田 節雄 氏
日本規格協会 国際標準化支援センター 主幹
ソニー株式会社 スタンダード&パートナーシップ部 ダイレクター
講演概要:
ソニーが開発したフェリカ(FeliCa)は、非接触型ICカードとして国内交通用市場を独占した。しかし、その裏で日米欧の熾烈な市場獲得競争が勃発していた。 駐日米国大使からJR東日本社長へ発信された一通の手紙。日本市場制覇を狙う海外企業の思惑。相互理解という建前の国際標準化の前に沈黙する技術大国日本。独り勝ちという本音の国際標準化の陰で暗躍する政治大国欧米。フェリカを例に国際標準化の理想と現実のギャップを語る。
講演者紹介
ソニー(株)本社スタンダード&パートナーシップ部に所属し,家電業界盛衰の歴史と家電企業組織の全貌を熟知する.国際的に活躍する傍ら,国際電気標準会議(IEC)標準管理評議会(SMB)日本代表委員を務めるなど,国際の場における日本のビジビリティ向上に努める.2007年から日本規格協会、国際標準化支援センター主幹も務める. 工業英検一級の資格を持ち翻訳家としての活躍もめざましい.
著書:目からウロコの英語とタイプの常識, 世界市場を制覇する国際標準化戦略



講演会のヒストリ



第5回「サバイバルツールとしての自己相対化の視点」

日時:
2008年5月7日 [水] 15:15 - 17:00(予定)
会場:
筑波大学春日キャンパス 情報メディアユニオン3階共同研究会議室 I
講演者:
小林 龍生 氏
潟Wャストシステム デジタル文化研究所 所長
講演概要:
講演者は、大手出版社での雑誌編集者として、ジャストシステムにおける製品企画担当者として、現在の文字コード標準化委員会の国際議長として、つねに、自分の立場を相対化して見る努力を続けてきたように思う。このような視点を持つことができたのは、学生時代に科学史・科学哲学という学問分野を通して自然科学を批判的に見る訓練を受けたことが大きく関与している。今回は、講演者の実体験を通して、実社会で活動していくためのいわば《サバイバルツール》としての自己の相対化についてお伝えしたい。
備考:
学群2年生向け科目「学問と社会:知識情報・図書館学類の最前線」の一環として開催します。一般の方の聴講も歓迎しますのでお気軽にご来場ください。

第4回「IT企業における研究開発と製品開発、その類似点と異なる点」

――企業への就職を目指す学群生・院生の皆さんへ――
日時:
2007年 11月 13日(火) 15時15分〜17時15分
会場:
筑波大学春日キャンパス講堂
講演者:
中川 格 氏(富士通(株) モバイルフォン事業本部)
講演概要:
情報系企業における製品開発は、日進月歩の技術革新に追われるのみでなく、厳しい開発競争にさらされています。今回は、(旧)図書館情報大学・大学院の先輩である中川格氏にお出でいただき、こうした現場の状況とそこで働く技術者としての心構えなどについて講演していただきます。将来の進路希望として、企業への就職、なかでも情報系企業への就職考えている皆さんは是非、参加して下さい。
講演者からのメッセージ】
就職後10年を迎えた講演者がおこなってきた研究開発や製品開発の業務内容や会社生活の紹介を通し、企業の研究所での研究開発と事業部での製品開発の業務内容の差や類似点を一例として紹介します。また、講演者が進学か就職かを決める時期に考えたことについても簡単にふれたい。これらの紹介を通じて、皆さんが自分自身の進路を決める上での参考となればと思います。
備考:
※参加、聴講は自由です。どなた様も奮ってご参加くださるようお願いします。
(連絡先・世話人:田中和世 教授)

第3回「BLOGRANGERとブログ検索技術−トピック抽出や注目ブロガーの抽出機能の実現と将来−」

日 時 :
2007年11月 6日(火) 1515- (1時間程度)
会場:
筑波大学 春日キャンパス情報メディアユニオン3階共同研究会議室I
講演者:
NTTサイバーソリューション研究所 研究主任 戸田浩之 氏
講演概要:
近年,新たな情報発信メディアとして注目されているブログは,最新の話題に関する記事や個人の主観的な意見が多い等,従来のWebとは異なる特徴を持っている.本講演では,まずブログ記事検索について概説し,その後,検索結果中の重要な話題の抽出やブロガーやブログ記事の注目度算出を実現したBLOGRANGERの構成技術について示す。最後に,BLOGRANGER APIの利用法の解説も行う予定である.
推薦の言葉:
一般の生活者がコンテンツを発信できるウェブが登場して15年ほどが経過し,単行本を執筆する→コンテンツを発信するへと変化してきた創作活動が,生活することそのこと自体がコンテンツとなりうるブログへと進化してきました.本講演が対象としているブログが新たなメディアとして定着するには,混沌かつ雑多な情報空間を概観する技術,価値あるコンテンツを抽出する技術が不可欠です.利用者が自分にフィットするサービスを自分で組み立てられるAPI(サービスインタフェース)の提供も興味深く,APIを提供する側にいる講演者がどこまでの利用者を想定しているのかについても聞いてみたい.
<参考URL> googoo lab. → BLOGRANGER
アンケート
アンケート回答数19(聴講者31名)参加の動機は最新の研究動向を知るためが過半数であり,大変参考になったを含めて8割の方から満足されたとの評価を得ましたので,概ね期待した内容の講演であったといえます.ポスターを見て参加された方が多く,メーリングリストでの案内だけでなくポスターの有効性が改めて確認されました.また,今後のテーマとしてアクセス解析やクラスタリングなどを上げて頂きましたので,機会をみて企画をしたいと思います. ご参加頂いた皆様,アンケートにお答え頂いた皆様に深く感謝致します.

第2回「仮名漢字変換技術における情報通信技術と日本語の文化」

日 時 :
2007年10月23日(火) 15:15〜 (1時間程度)
会 場:
筑波大学 春日キャンパス情報メディアユニオン2階メディアホール
講演者:
小林龍生 所長 ジャストシステムデジタル文化研究所
ISO/IEC JTC1/SC2(符号化文字集合) Chairman
講演概要:
学生時代に専攻した哲学,小学館での編集者,ジャストシステムでの製品企画などで得た豊富な経験と知識に基づいて,文化とテクノロジーの融合に取り組んでいる.本講演では,仮名漢字変換として結実し現在も進化を続けているATOKに盛り込まれる日本語の文化,文字コードの国際標準化活動の中で大切にしてきた言語の独自性・多様性に関わる議論など,情報ネットワーク時代における技術と文化の相克について具体的な事例に基づいて議論を展開する.電子的書物の在り方など一部の問題については問題提起にとどめ,聴衆との質疑の中で今後の方向性を探っていくこととする.
推薦の言葉:
仮名漢字変換に代表される日本語/自然言語処理は,改めて文化と科学技術の節点にあることを思い知らされます.変換用の辞書制作の過程で意図しなかった副作用(瑕疵)が透けて見えてしまう問題に立ち向かうATOK監修委員会設立秘話,いわゆる異体字への対応における規格適合性とマーケットニーズの鬩ぎ合いなど,インサイドで関わってこられた講演者ならではの貴重なお話をしていただきます.
 電子書籍の在り方と展望,追いつかない著作権など,編集者から技術者への転身という幅広い経歴に裏付けられた深い意見も伺えるものと期待されます.
<参考URL> コム人対談個人ホームページ, 情報処理学会寄稿

第1回 「e-Learning:技術的課題と標準化の動向」

日時:
2007年9月25日(火) 15:15〜 (1時間程度)
会場:
筑波大学 春日キャンパス 情報メディアユニオン3階共同研究会議室I
講演者:
独立行政法人メディア教育開発センター教授 仲林清 氏
ISO/IEC JTC1/SC36(学習,教育,訓練のための情報技術)
専門委員会委員長 (社)情報処理学会情報規格調査会
概 要 :
eラーニングは,大学等の教育機関に限らず,企業における専門知識の習得,インターネットを通じた生涯学習など幅広く普及してる.本講演では,eラーニングを支える基本的な概念,要素技術から,eラーニングコンテンツの現状までを解説する.特に,普及の鍵を握っている国際標準規格SCORMに関して,eラーニング技術標準化の意義,課題,今後の展開などについて詳細に述べる.
推薦の言葉:
講演者は電子教材,遠隔教育の研究を20年以上の長期に渡って推進され,学習進度適応型システムの研究・開発や,eラーニングビジネス市場の開拓など幅広く活躍されています.また,教材となるコンテンツの重要さにいち早く気づかれ,国際標準作りをJTC1に提案し,現在も精力的に活動をされています.本講演では,eラーニングを取り巻く技術,市場の最新動向から,今後の方向性まで幅広くお話いただけるようお願いしています.
<参考URL> メディア教育開発センター, 情報規格調査会
© Tetsuji Satoh