図情メディア研究科パンフレット2015
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研究科の活動48 ネットワーク情報化が進む現代社会においては、教育研究におけるグローバルな潮流を知り、グローバルなコミュニティに対して発信していくことが求められています。国際的な連携を進めるために、図書館情報メディア系では、伝統的な図書館情報学を基礎にしつつ、その枠にはとらわれることなく、新しい情報学の教育研究の新しい潮流を国際環境の中でつかむ努力を続けてきています。 図書館情報メディア系では、ピッツバーグ大学の情報学研究科、デンマークの王立図書館情報大学等の大学や国立図書館等と交流協定を結び交流を進めています。その一例として、2008年以来、韓国の釜山大学、中国の中国人民大学との3大学連携による国際会議を毎年開いています。また、知的コミュニケーション基盤研究センターや社会リレーション委員会国際交流グループ等が中心となり、海外の研究者や図書館専門職員の招聘や国際セミナーの開催等を通じて、国際交流を積極的に進めています。 近年のインターネットの爆発的な発展にともなう情報環境の大きな変革に伴い、北米の有力な図書館情報学の大学院では、伝統的な図書館情報学の枠組みからネットワーク情報化社会を志向したInformation School へのシフトが進められてきました。Information Schoolというのは、従来の学術領域の枠を越えて、情報を核として人とそのコミュニ情報学の教育研究の新しい潮流を探る国際連携ティを結ぶ学問領域の研究教育を行う大学院や学部です。現代社会では、人とコミュニティ、多様な知識情報資源と情報技術に関する知識を総合的、有機的に結びつけることが求められます。伝統的な図書館情報学には、図書館で培われてきた人とコミュニティ、知識情報資源に関わる豊富な知識や技術が含まれます。 Information Schoolは、これらに加えて、ネットワーク社会を指向した新しい情報技術を取込み、従来の領域の間にある壁を取り払い、新しい領域を開拓する取組みです。 図書館情報メディア系でも、こうした新しい情報学教育研究の潮流をいち早く取り入れてきました。2012年にはInformationSchoolの世界的組織であるiSchoolsに、我が国唯一のメンバーとして参加しました。iSchoolsは北米の研究指向の強い大学院をを中心に始まり、現在ではヨーロッパ、アジア太平洋地域の大学院も含む約60のメンバーからなる世界規模組織です。 また、2008年12月には、Consortium of Information Schools in Asia-Pacic (CiSAP)が設立され、2014年現在CiSAPには11カ国から24大学が参加しています。図書館情報メディア系は設立時からの中心メンバーとしてアジア太平洋地域におけるInformationSchoolの交流、協力の推進を図っています。 研究科の活動

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