佐藤 哲司のホームページ

学生・研究生募集

現在、研究生および大学院生は受け付けておりません。情報学学位プログラムには、情報学に関連する幅広い分野を専門とする教員が多数在籍していますので、他の先生にコンタクトを取っていただき、情報学学位プログラムへの進学を引き続き検討いただけますようお願いいたします。(教員の専門性と受け入れ可否の一覧
情報通信技術の進歩は激しく,その与える影響は便利・安心・快適の実現だけでなく,人々の感覚や環境などより広範で本質的なものとなっています.筑波大学および他大学の学生,課程博士,論文博士を目指される社会人など,幅広く学生を募集しています.まずはお気軽にメールでご連絡をいただければ幸いです.



研究室の運営方針

予定される研究テーマ


当研究室は情報アクセス論をテーマとするコンテンツ工学研究室です.インターネット,ウェブ,ブログなど新しいメディアの登場は,著作活動を大衆に解き放ち,出版・流通のプロセスを大きく変容させつつあります.このような時代にあるから出来る,世の中に求められる以下のテーマに代表される研究課題に一緒に取り組む意欲ある学生を求めています.
メディアとコミュニケーションの研究
新しいメディアとして登場したウェブ,ブログなどはまだまだ未成熟です.バラバラと生成・消滅を繰り返すコンテンツ,混沌とした情報空間はとらえどころがなく,ユーザに過大な負担を強いるとともに,ディジタルデバイドを引き起こす大きな要因の一つとなっています.雑誌やテレビ,電話などと同様に,判りやすく誰でもが使えるコミュニケーションツールとするために足りない要素は何か,仮説を立てて検証していきたい.
情報空間の構造化研究
著作活動の大衆化に伴って個々のコンテンツの粒度は小さくなり,相互の関連(引用など)が重要な意味を持ってきています.ウェブから収集した具体的なコンテンツ集合を対象に,構造化と可視化の方法を求めていきたい.
情報アクセスの高度化研究
誰かの書き込みにインスパイアされ,それを自らの著作の一部とする行為は従来の引用の枠を越えています.また,熱烈な読者の存在がリアルタイムに書き手にフィードバックされる状況は,作品に何らかの影響を与えているともいえます.単にデータを右から左に移すというだけでない情報アクセスの多様化,高度化の手法を提案していきたい.
情報環境の賑わい感研究
リアル世界の図書館とポータルサイトは,情報流通のハブとして類似の役割を持っています.例えば,図書館における貸し出し冊数はポータルサイトのページビュー数(PV)に相当します.両者が融合することで地域に密着した公共図書館は新たな魅力を備えることでしょう.賑わい感・つながり感などネット社会の知見を持ち込み,環境が情報武装することで知的生産活動の活性度を高めることに取り組みたい.
知識写像の基礎研究
文章には格調高い/くだけている,専門的である/でないなど固有の論調やリズムがあり,利用者,利用形態に応じて論調を変えることで読者の理解は速く深くなると考えられます.このような印象がどこから湧いてくるのかを解明し,コンテンツの表現形態を変換する知識写像の方法論を確立していきたい.ただし翻訳はやりません.
など.
情報アクセスに関わるテーマであれば,上記に限定されることなく,積極的な提案は歓迎します.仮説→検証の研究プロセスにおける検証は,多くの場合はプログラムを書いて実験評価します.作成したプロトタイプサービスを用いてのアンケートや,聞き取り調査などの主観的な要素のある検証をする場合もありますが, データ工学や情報検索などの工学的方法を基本とし頭の中だけで完結するアプローチは採りません.

具体的には以下のような学生を積極的に求めています. 情報分野の基礎知識があることが望ましいですが, 情報ネットワーク社会の拡大・変容に興味・関心がある学生であれば, 自身の能力とやる気を最大限に生かして研究に取り組むことができます.

卒業研究生募集


例年10月初旬から11月にかけて卒業研究生を募集しています。卒業研究の醍醐味は、前人未踏のテーマに果敢にチャレンジできることです。上手くいかない、失敗するは当たり前の世界で、僅かな光明を頼りにひたすら前に進む。時には、立ち止まって先人の知恵を学び直す。そして、さらなるチャレンジを続ける。そんな経験を一緒にしましょう。
© Tetsuji Satoh