プロジェクト内容
筑波大学
  最先端・次世代研究開発支援プログラム 日本学術振興会
  1. 1. 本研究の特色

いじめ対策には、早期発見と早期介入の観点が重要である。本研究では、ネットいじめやいじめの低減のために、当事者(加害者、被害者)の周囲の人々の行動とゲーミング・シミュレーションの手法に注目している。

本研究では、日常的なもめごとからネットいじめやいじめにいたる対人相互作用過程を再現するインタラクティブ・ソフトウェア(IS)を開発し、青少年がこのISを使用して、当事者(加害者・被害者)以外の立場でさまざまな対人相互作用の経験をすることによって、早期介入の重要性などを認識することを目指している。

  1. 2. 本研究の目的

本研究全体の目的は、主に以下の3点である。
(1)ネットいじめの生起状況や対策の情報収集と整理を行う。
(2)ネットいじめの当事者以外の者(「行動する傍観者」)の行動によってネットいじめ状況が変化する対人相互作用過程を再現するISを開発する。
(3) (2)のISを組み込んだ新しい教育プログラム(教育内容、実施計画・実施方法・教材・設備などの教育システムを含む)の提案とその配布・実践サポートを行う。

なお、上記のようにネットいじめはいじめの一形態であることから、本研究では、(1)から(3)の目的でいじめについても検討を行う。

  1. 3. 将来的に期待される効果

本研究は、上記の新しいISの開発やISを組み込んだ教育プログラムの提案に加えて、今後のネットいじめやいじめへの対策や研究を発展させるための有用な情報や視点を提供できる。