2分法やニュートン法を使って以下の&ref(rf_horner.eq1.gif,nolink,70%);次の代数方程式を解くときの演算回数を考える.
#ref(rf_horner.eq2.gif,nolink,70%)

&ref(rf_horner.eq3.gif,nolink,70%);の値を計算する際の乗算回数は&ref(rf_horner.eq4.gif,nolink,70%);回で
加算が&ref(rf_horner.eq1.gif,nolink,70%);回である.
乗算回数が&ref(rf_horner.eq1.gif,nolink,70%);の2乗で増えるため,たとえば,&ref(rf_horner.eq5.gif,nolink,70%);では55回だが,&ref(rf_horner.eq6.gif,nolink,70%);だと5050回にもなる.

乗算回数を少なくするために代数方程式を以下のように変形する.
#ref(rf_horner.eq7.gif,nolink,70%)

この場合,一番内側の括弧内から計算していくと,
#ref(rf_horner.eq8.gif,nolink,70%)

となり,最終的に&ref(rf_horner.eq9.gif,nolink,70%);となる.
このときの乗算回数は回,加算も&ref(rf_horner.eq1.gif,nolink,70%);&ref(rf_horner.eq1.gif,nolink,70%);回である.
このときの乗算回数は&ref(rf_horner.eq1.gif,nolink,70%);回,加算も&ref(rf_horner.eq1.gif,nolink,70%);回である.
特に&ref(rf_horner.eq1.gif,nolink,70%);が大きな時に計算回数を大幅に減らすことができる.
たとえば,乗算回数は&ref(rf_horner.eq5.gif,nolink,70%);で10回,&ref(rf_horner.eq6.gif,nolink,70%);でも100回で済む.
この計算方法はホーナー(Horner)法と呼ばれる.

ホーナー法で代数方程式の値とその導関数を求めるコード例を以下に示す.
#code(C){{
/*!
 * ホーナー法で代数方程式の値を計算
 * @param[in] x 変数
 * @param[in] b 係数
 * @param[in] n 方程式の次数
 * @return 代数方程式の値
 */
template<class T>
inline T func_h(double x, const vector<T> &b, int n)
{
    T f = b[0];
    for(int i = 1; i <= n; ++i){
        f = b[i]+f*x;
    }
    return f;
}
/*!
 * ホーナー法で代数方程式の導関数値を計算
 * @param[in] x 変数
 * @param[in] b 係数
 * @param[in] n 方程式の次数
 * @return 代数方程式の導関数値
 */
template<class T>
inline T dfunc_h(double x, const vector<T> &b, int n)
{
    T df = n*b[0];
    for(int i = 1; i <= n-1; ++i){
        df = (n-i)*b[i]+df*x;
    }
    return df;
}
}}

テンプレート関数にしているのはDKA法で複素数を扱う関係上,様々な型に対応できるようにしたいためである.

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