イボンヌ・シュピールマン氏
(イギリス・ウェストオブスコットランド大学教授 ニューメディア専攻長)
私の講義のテーマは、電子メディア時代の早い時期に開発され、ビデオアートとコンピュータアートに取り込まれていった装置と、人間との相互の創造性に於けるアイデアに焦点をあてる事です。1970年代の初めに、アーティストは技術者と共にアプリケーションとビデオ映像処理プログラムの具体的な制作ツールの共同開発を行いました。そのアイデアは、フィルム、テレビ、そして他の視覚芸術とは異なる、それ自身しか持ち得ないビデオ美学を引き出すことでした。それに加えて、シンセサイザーのような音響ツールによりビデオ信号を加工し、又、音響をビデオに変換させることが可能となりました。70年代後半のビデオツールによる初期実験段階と、コンピュータがビデオ映像に介入した幾つかの事例をお見せします。ここでは、多くの効果が約束されたマシンにより共有された創造性に焦点をあてます。また、メディアとしての美学的言語の発見の為に、アーティストと技師とプログラマーによる共同作業を注視しています。 |