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メールサーバの概要とメールクライアントの設定方法について説明します.
Webメールの提供 Webメールが利用できます
メールの振り分け,転送 メールの転送設定
容量の上限 メールの容量制限
メール送受信時の認証 接続可能なプロトコルと認証方式
メールクライアントの設定方法 各種クライアントの設定方法
電子メールを送受信するソフトウェアをメールクライアント(Mail User Agent, MUA)と呼びます. メールクライアントを大別するとPC上の専用ソフトウェアとWebメールの2種類に分かれます. 前者は一般に機能が豊富で処理も高速ですが, 電子メールを送受信するためにはある程度の設定が必要です. また,そうした設定が保存しておける「自分のPC」が必要になります. Webメールはインターネットに接続できるWebブラウザさえあれば 設定なしにメールの読み書きができることから,出先等での一時的使用に適しています.
本システムではOffice365 によるWebメール機能を提供しています. 一般的なWebブラウザから, https://portal.microsoftonline.com/ でアクセスできます.
セキュリティ上の危険を避けるために,Webメール使用中は他のサイトの閲覧をしないこと, Webメール終了時にWebメールの「サインアウト」を実行するか,ブラウザを終了することの二点に留意してください. また,公共の場所で提供されている端末等,不正プログラムの有無という点で安全性に信頼が置けない機器から Webメールを利用することで,パスワード等入力内容を盗まれる恐れもあります.
方法 | 必要なもの | 設定作業 | メールの保存場所 | セキュリティ |
---|---|---|---|---|
Webメール | Webブラウザ | 不要 | メールサーバ | 使用後ログアウトすること |
PC上のソフト | 自分のPC | 必要 | メールサーバ(IMAP) またはPC(POP) |
Webメールの「オプション」画面で設定してください. 参考:転送設定方法
また,「オプション」メニューから「メールの整理」を選択すると, サーバへの着信時点で差出人や本文中のキーワード等の条件によって, 「受信箱(受信トレイ)」以外の既存のメールフォルダに振り分けたり,別のメールアドレスに転送することができます. この振り分け機能は,Webメール利用とは無関係に,メール着信時にサーバが自動処理するものなので, PC上のメールクライアントでメールを読む人にも役に立ちます.
本システムで一通のメールとして送受信できる最大の大きさは35MBです. ただし相手サーバと経路上のメールサーバがどのように制限するかで, 実際に送受信できるかが決まります.
本システムではユーザごとに総容量制限がかけられています. 未読のメールと既読でサーバ上に保存されているメールの合計容量を規定以下に保ってください. 総容量と使用量は,Webメールの新しいOutlookのUIでは「設定-Outlookのすべての設定を表示-全般-ストレージ」で確認できます.
本システムで提供するWebメールを含め,通常のメールクライアントではメールを「削除」しても, 「ゴミ箱」フォルダに移動するだけで削除はしません.「ゴミ箱を空にする」と本当に削除されます.
メールクライアントでメール送信を実行すると,そのメールはSMTPサーバとして設定されたサーバに転送されます. SMTP送信(Submission)ポート(587/TCP)あるいはSMTP over SSL(465/TCP)を用いたメール送信を設定してください.
第三者による攻撃を防ぐため、パスワード認証(基本認証)は 2022年10月1日から使えなくなります。 そのため、下記のプロトコルを用いるクライアントは OAuth2 認証を用いるように設定してください。 設定例は「メールクライアントの設定方法」を御覧ください。
Outlookは OAuth2認証による IMAP接続には対応していません.接続方法を Exchange(MAPI)接続に変更するか, 他のメールクライアントを利用してください.
送受信 | プロトコル | ポート番号 | SSL/TLS | 認証方式 | サーバ名 |
送信 | SMTP Submission | 587/tcp | TLS | OAuth2 | smtp.office365.com |
受信 | IMAP over SSL | 993/tcp | SSL | OAuth2 | outlook.office365.com |
POP over SSL | 995/tcp | SSL | OAuth2 | outlook.office365.com |
POPとIMAPは メールサーバに蓄えられたメールを 読むための二種類の方法です. PC上の専用ソフトウェアで電子メールを読む上で, POPとIMAPのどちらの方法でメールを読むかを決めなければなりません(WebメールはIMAPを使用します). POPは常時接続でない環境,かつ1台のPCだけでメールを 読む場合に適した方法で, IMAPは複数のPCでメールを読んだり, 常時接続の環境でメールを読む場合に適した方法です. IMAPの場合メールはメールサーバ上に置かれたままになります. どちらの方法も,メールを読むためにユーザ認証(パスワードによる本人確認)が必要です.
本システムはどちらの方法でも接続可能ですが,特に理由がない場合にはIMAP接続を推奨しています.
代表的なメールクライアントの設定例です. (Outlookについては「メール送受信時の認証」をご覧ください)