WS当日の流れ

ワークショップには、学びの場やパターンランゲージに興味のある学生、教職員、大学図書館員をはじめとする約30名の方が参加しました。 それらの参加者を6~7名ずつのグループに分け、ワークショップを行いました。ワークショップ全体の構成は以下のとおりでした。

  1. 趣旨説明
  2. パターンランゲージの解説
  3. パターンの作成
  4. 図書館情報学図書館の観察
  5. 既存のラーニングコモンズパターンの改変
  6. 新たなラーニングコモンズパターンの作成
  7. 各グループによる発表

ワークショップの趣旨説明の後、参加者に対してパターンランゲージの解説を行いました。次に、実際にパターンを作ってもらう時間を設けました。 その際、ライターズ・ワークショップ(※)という、グループメンバーがそれぞれのパターンがどうなったらよりよいパターンになるのかをコメントしあう手法を用いました。

その後、図情図書館の見学を行いました。この際、できるだけパターンの視点で図書館を見学して貰いました。

その後、あらかじめ作成した20個のラーニングコモンズのパターンを各グループで先程のライターズ・ワークショップの手法を使い、ブラッシュアップしてもらいました。また、ブラッシュアップの過程と図書館見学の過程から新たに見出されたパターンも作成してもらいました。

最後に、修正したパターンと新しく出てきたパターンを各グループで発表し、講師からの公表があったのち、本ワークショップは終了しました。作成したパターンについては全て公開しているので、ご参照ください。

パターンという概念を用いてラーニングコモンズを捉え直すというのは、今までにない新たな取組でした。 反省すべき点も多々ありますが、最後まで盛り上がりを見せたままワークショップを終了することができました。ご参加いただいたみなさまにこの場を借りて深くお礼申し上げるとともに、今後実際のラーニングコモンズが実装されていくことを期待します。

ワークショップの様子1 ワークショップの様子2 ワークショップの様子3

ライターズワークショップの手法は、PLoP(Pattern Languages of Programs)という、1994 年から開催されている、パターンの推敲を中心とした、ソフトウェアパターンをテーマにした会議に用いられています。

シェファーディングを通じて採択された論文のライターズワークショップにおける発表ならびに質疑は、次の流れに従います。なお、ライターズワークショップの参加者は、 事前に、同セッションで扱われる論文に幾らか目を通しておくことが推奨されます。

  1. 著者: 論文中で特に重要な1~2段落を読み上げます。
  2. 参加者: パターンの長所を指摘します。記述や構成の分かりやすさや解決すべき問題に関する優れた洞察に関する指摘が該当します。
  3. 参加者: パターン中で改善すべき点を指摘します。単純なtypo や記述の分 かりづらさそのパターンを適用すべきでない状況などが該当します。指摘を元に、必要であれば参加者間で議論が行われます。
  4. 著者: 各参加者に感謝の言葉を述べ、不明瞭な指摘について確認の質問を行います。質問をされた参加者は指摘内容について追加の説明を行います。
  5. 著者・参加者: 互いに拍手を送り、終了します。
  6. (オプション)参加者: 指摘が書き込まれた紙がもしあれば著者に渡します。 この紙は、事後発行の論文原稿集に収録される最終原稿を作成する際の参考となります。

シェファーディングやライターズワークショップを中心としたPLoPの様子については、 下記も参考となります。

さらにパターンを経験からマイニング(「発掘」)する方法については、 例えば下記が参考になります。