修了要件/指導体制
図書館情報メディア研究科の方針
本研究科の人材養成目的をふまえ、学位別に求める人材(アドミッション・ポリシー)に加え、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)及び教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)を定めて教育を実施しています。詳しくは、筑波スタンダード・大学院スタンダードをご覧ください。
複数研究指導担当教員体制
【博士前期課程】
学生1人に対し、「研究指導担当教員」及び「副研究指導担当教員」を各1人配置することにより、総合的な視点や多面的な視点からの研究指導を展開しています。
【博士後期課程】
学生1人に対し、「研究指導担当教員」1人及び「副研究指導担当教員」2人を配置することにより、総合的な視点や多面的な視点からの研究指導を展開しています。
博士前期課程
博士前期課程の大きな特徴は、教育課程の体系化の観点から学位プログラムという考えを導入した教育課程を編成している点です。具体的には、修士(図書館情報学)と修士(情報学)の2つの学位プログラムに対応した図書館情報学修士プログラムと情報学修士プログラムを提供しています。図書館情報学修士プログラムでは、留学生を対象に英語で授業を行う図書館情報学英語プログラムと社会人を対象とした図書館情報学キャリアアッププログラムも提供しています。
課程修了に必要な単位数は講義科目20単位(10科目)、演習科目10単位(5科目)の計30単位です。(図書館情報学英語プログラムは、講義科目22単位(11科目)、演習科目8単位(4科目)の計30単位)
図書館情報学キャリアアッププログラムは課程修了に必要な単位数を東京キャンパス(文京校舎)東京サテライトで受講することができます。
研究指導担当教員が教育上有益と認めた場合は、大学院共通科目、他の研究科及び学群の授業科目を年間10単位まで履修できます。その修得した単位のうち、大学院共通科目は4単位を上限に、他の研究科の授業科目及び入学前における既修得単位と合せて8単位を限度として修了要件に認められます。
修士(図書館情報学または情報学)の学位取得には、必要な研究指導を受け、中間発表を行った上で修士論文を提出し、論文審査及び最終試験に合格することが必要です。学位論文審査委員会は研究指導担当教員・副研究指導担当教員を含む3名の教員からなり、多面的な審査を行います。中間発表、修士論文の最終発表では、論文の内容とともにプレゼンテーション能力も問われます。論文審査に合格した修士論文は修了1年後に「つくばリポジトリ」で公開します。
図書館情報学キャリアアッププログラムは中間発表、修士論文提出、最終発表を東京キャンパス(文京校舎)東京サテライトで行うことができます。
【図書館情報学修士プログラム】
図書館情報学修士プログラムでは、研究者をめざす者のほか、著作権・プライバシー・セキュリティを含む情報流通とその社会制度の問題にも明るい、図書館や資料館等の職員などの養成をめざしています。
【情報学修士プログラム】
情報学修士プログラムでは、情報技術に習熟するとともに情報の内容を理解する情報システム運営管理者、メディア・クリエー夕、システムデザイナーなどの養成をめざしています。
科目 | 単位 | 履修方法 |
---|---|---|
講義 | 20 | 1・2年次:20単位以上で、うち12単位以上は所属する修士学位プログラムから履修 |
情報メディア演習A | 2 | 1年次:希望する修士学位プログラムに属するもの |
情報メディア演習B | 2 | 1年次: |
情報メディア演習C | 2 | 1年次: |
情報メディア特別演習a | 2 | 2年次:希望する修士学位プログラムに属するもの |
情報メディア特別演習b | 2 |
【図書館情報学英語プログラム】
図書館情報学英語プログラムは、留学生を対象にした教授言語を英語とするプログラムで、国際的に活躍できる図書館情報学の専門家を養成します。特に日本の高度な情報技術を踏まえた先端的な知識情報資源の管理・提供に関する知識や技術を身に付け、国際的な立場で活躍できる人材の養成を目的としています。入学時期は秋学期(10月)で、2年間の修学期間を経て、修了時期は春学期末(9月)です。
【図書館情報学キャリアアッププログラム】
図書館情報学キャリアアッププログラムは、21世紀の情報通信技術の進展にも対応できる図書館情報学分野の専門職の育成をめざして、社会人を対象に、その専門的知識や技術の高度化をめざしたキャリアアップ教育を提供します。具体的には、図書館や文書館、企業・機関の情報提供部門など、情報の管理・提供サービス機関・組織に勤務している(又は勤務していた)人を対象に、知識・情報を分析、加工、表現、伝達、提供、利用するための 高度な知識・技術を身につけ、実務経験を生かした問題意識を研究課題の設定と課題解決に反映させることのできる実践的研究を行う高度専門職業人の養成をめざしています。
長期履修制度について
職業を有している等の事情により、定められた修業年限では大学院の教育課程の履修が困難な者に限り、標準履修年限を超えて計画的に教育課程を履修し修了する制度です。
詳細については、こちらをご覧ください。
博士後期課程
課程修了に必要な単位数は講義科目4単位(2科目)、演習科目6単位(6科目)の計10単位です。演習科目は、研究指導担当教員の特別演習以外に、2名の副研究指導担当教員の特別演習を履修することにより、実質的に副研究指導担当教員の指導が受けられるようにしています。
研究指導担当教員が教育上有益と認めた場合は、大学院共通科目、他の研究科及び図書館情報メディア専攻博士前期課程の授業科目を年間10単位まで履修できます。その修得した単位のうち、大学院共通科目(生命・環境・研究倫理科目群)は講義科目に代えて2単位を上限に、入学前等における既修得単位と合せて4単位を限度として修了要件に認められます。
科目 | 単位 | 履修方法 |
---|---|---|
講義 | 4 | 1~3年次:2科目以上 |
情報メディア特別演習Ia |
1 | 1年次:研究指導担当教員 |
情報メディア特別演習Ib | 1 | |
情報メディア特別演習IIa | 1 | 2年次:副研究指導担当教員a |
情報メディア特別演習IIb | 1 | 2年次:副研究指導担当教員b |
情報メディア特別演習IIIa | 1 | 3年次:研究指導担当教員 |
情報メディア特別演習IIIb | 1 |
博士(図書館情報学・情報学・学術のいずれか)の学位取得には、必要な研究指導を受けた上で博士論文を提出し、論文審査及び最終試験に合格することが必要です。学位論文審査委員会は研究指導担当教員、1名以上の副研究指導担当教員、1名以上の他研究科または学外の有識者を含む5名からなり、多面的な審査を行います。また、博士論文の発表会は、学外者も含めて公開で実施されます。
授業と単位
授業期間は4~9月が春学期、10~3月が秋学期です。
1時限(75分間)の授業を10回受講すると講義と演習は1単位です。1時限目の開始は午前8時40分、8時限目の終了は午後9時です。
時限 | 授業時間 |
---|---|
1時限 | 8:40-9:55 |
2時限 | 10:10-11:25 |
3時限 | 12:15-13:30 |
4時限 | 13:45-15:00 |
5時限 | 15:15-16:30 |
6時限 | 16:45-18:00 |
7時限 | 18:20-19:35(東京サテライト) |
8時限 | 19:45-21:00(東京サテライト) |
東京サテライト
東京キャンパス(文京校舎)における夜間開講(午後6時20分から午後9時までの7・ 8時限)・土曜開講(午後0時15分から午後6時までの3-6時限)の教室として東京サテライトが用意されています。東京サテライトでは、筑波キャンパスにいるのと同等なネットワークアクセスが可能で、たとえば図書館のオンラインジャーナルなどにもアクセスできます。
中間発表会
博士前期課程は2年次の7月下旬の指定された日、博士後期課程は原則として2年次の6月、10月、2月のいずれかの第1木曜日に中間発表会を行います。中間発表会では、 研究目的やその進捗状況をプレゼンテーションすると同時に、関連する教員からの意見を聞き、研究の方向性を確認します。これにより研究が円滑に進められ、 遅滞なく学位が取得できるように図っています。
博士論文予備審査
博士論文を提出するには、学位論文予備審査委員会による審査に合格しなくてはなりません。学位論文予備審査委員会は5名の教員からなり、 論文の構成等を含めた大局的な視点で審査が行われます。これによって、博士論文を総合的な視点から見直すことができ、その後に行われる学位論文の審査が円滑に進むようになります。なお、予備審査に合格するには、査読付き論文2本が受理されていなくてはなりません。
早期修了
博士後期課程において特に優秀な成績を上げたと認められる者に対しては、大学院に前期・後期通算して3年以上の在学で修了できるという制度があります。平成17年度に1名、平成27年度に1名がこの制度を利用して修了しました。
研究環境
- 研究指導担当教員が決まった時点で研究室配属となり、研究用スペースが貸与されます。
- 学内各所に配置されている全学計算機システム、春日キャンパス情報基盤システムが利用できます。
- コピー機、プリンタ、ポスター発表用のポスターを作成する大判プリンタが利用できます。
- Webページを作成し、情報発信ができます。
TA, TF とRA
TA (Teaching Assistant) として学群や大学院の授業の補助を行う機会があります。博士後期課程の大学院生には、 TF (Teaching Fellow) として授業担当教員とともに授業に参画する機会、RA (Research Assistant) として教員との共同研究を行う機会などがあります。平成30年度は、TAとして前期課程の院生延べ64名、後期課程の院生延べ8名(TF:1名含む)が任用されました。RAには後期課程の院生の9名が委嘱されました。
学会等の発表支援
大学院生が学会で発表する際の参加費と旅費を研究科が支援する制度があります。平成30年度は延べ60名以上がこの制度を利用して学会発表を行いました。
学費と奨学金
入学時の経費(平成31年度)は
- 入学料 282,000円
- 授業料 535,800円
です。経済的理由により納付が困難で学業成績の優秀な者には、授業料の全額、半額または3分の1を免除する制度があり、平成30年度においては、前期課程で42名の学生が、後期課程で12名の学生が授業料免除を受けています。
奨学金としては、日本学生支援機構の奨学制度が利用できます。平成30年度においては、博士前期課程で29名の学生が、博士後期課程で9名の学生が利用しています。この他に、地方公共団体、民間の育英団体の奨学金事業も多数あります。博士後期課程の大学院生には日本学術振興会の特別研究員の道もあります。
学生表彰
修士論文が優秀であった博士前期課程の学生や、優れた研究成果をあげた博士後期課程の学生は、研究科の学位記授与式において表彰されます。また、その研究成果が学外において高い評価を得た大学院生が日本学生支援機構の第一種奨学金制度を利用している場合は、奨学金返還免除選考の対象者となります。
2019.4.1更新